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みんなの出身地を調べてみた

豊島将之竜王の先勝で幕を開けた第62期王位戦7番勝負。

対局者である藤井聡太王位と豊島竜王はともに愛知県の出身と言うことで、タイトル戦における初の東海対決ということで注目を集めています。

2021年7月1日現在、現役棋士は170名いますが、愛知県の他にも全国様々な地域の出身者で構成されています。

 

ここでは棋士たちの出身地やそれに関連するデータなどについて紹介していきます。

 

将棋界でも一極集中

まずは棋士(棋士番号有)327名の出身地トップ7を見ていきましょう。

 

 

やはり、将棋界においても東京が2位の大阪を引き離してぶっちぎりの1位となりました。

ただ、上位に関東圏と関西圏が占める中、北海道がランクインしているのは少し意外な気もします。

 

勢力図は変わらず

では、現役棋士(170名)ではどうでしょうか。

 

 

現役棋士においても東京が文句なしの第1位です。

そのあとに続くのが神奈川の18人大阪の15人兵庫の12人埼玉の11人ちなみに北海道は6人)。

今は昔と違ってネット環境が整備され、遠方同士でも将棋が指せる時代です。

その恩恵でアマの棋力も飛躍的に向上してきました。

にもかかわらず、実際の棋士となるとやはり出身地が都市部に集中してしまいます。

 

出身地の変遷

では、1970年から2020年までの50年間における10年ごとの出身地の上位をみていきましょう。

 

1970年(※1)
No. 都道府県 人数
1 東京 12人
1 大阪 12人
3 北海道 6人
3 愛知 6人
3 兵庫 6人

(※1)当時の現役棋士82人(棋士番号有)が対象

 

この頃はまだ東京と大阪の人数は同じです。

 

1980年(※2)
No. 都道府県 人数
1 東京 23人
2 大阪 12人
3 兵庫 8人

(※2)当時の現役棋士106人(棋士番号有)が対象

 

この10年で大阪の人数は変わらないものの東京の人数が倍近く増えているのがわかります。

 

1990年(※3)
No. 都道府県 人数
1 東京 36人
2 大阪 11人
2 兵庫 11人
4 北海道 7人

(※3)当時の現役棋士134人(棋士番号有)が対象

 

相変わらず東京の伸びが止まらず、兵庫が大阪と肩を並べるまでに躍進してきました。

 

2000年(※4)
No. 都道府県 人数
1 東京 42人
2 大阪 13人
2 兵庫 13人
4 神奈川 11人

(※4)当時の現役棋士154人(棋士番号有)が対象

 

上位3つは変わらないものの神奈川がすごい勢いで人数を伸ばしてきました

 

2010年(※5)
No. 都道府県 人数
1 東京 44人
2 兵庫 15人
3 神奈川 14人
4 大阪 13人

(※5)当時の現役棋士165人(棋士番号有)が対象

 

東京の伸びが止まり、神奈川がトップ3に躍り出てきました。

 

2020年(※6)
No. 都道府県 人数
1 東京 44人
2 神奈川 18人
3 大阪 15人
4 兵庫 12人

(※6)当時の現役棋士174人(棋士番号有)が対象

 

とうとう神奈川がナンバー2の位置を占め、今後しばらくはこのトップ4が将棋界を牽引していきそうな感じです。

 

タイトル獲得者の出身地

続いて、タイトル獲得者(45名)の出身地はどうなっているのでしょうか。

 

2021年7月1日現在

No. 都道府県 人数
1 東京 10人
2 岡山 4人
3 神奈川 3人
3 大阪 3人
3 兵庫 3人
3 北海道 3人
3 愛知 3人
8 千葉 2人
8 広島 2人
8 福岡 2人
8 群馬 2人
8 奈良 2人
13 埼玉 1人
13 京都 1人
13 宮城 1人
13 長崎 1人
13 高知 1人
13 山梨 1人

 

やはり、タイトル獲得者に限っても、東京が1位であることには変わりありませんでした。

ちなみに都道府県別ではなく、東日本(北海道、東北、関東)西日本(中部、近畿、中国、四国、九州)のエリアで出身者を区分してみると・・・

 

地方 人数 東日本、西日本による人数
北海道 3人 22人(東日本)
東北 1人
関東 18人
中部 4人 23人(西日本)
近畿 9人
中国 6人
四国 1人
九州 3人

 

ほぼ半数同士という意外な結果となりました。

 

棋士未輩出県

では、47都道府県のうち、棋士がまだ誕生していないところはあるのでしょうか。

 

岩手県 福井県 滋賀県
島根県 山口県 佐賀県
大分県 鹿児島県 沖縄県

 

表のとおり、9県ありました。

ちなみに里見香奈女流四冠がこの先、棋士編入試験を受けて合格するようなことがあれば、女性初はもちろんのこと、島根県初の棋士誕生ということになります。

 

地方出身者の躍進に期待

いかがだったでしょうか。

ネット環境の整備やAI(将棋ソフト)の技術革新で個々の将棋のレベルや研究の質はここ10年で圧倒的に高くなりました。

しかし、いかんせんプロを目指すとなると依然地方の壁は厚いように感じます。

ひょっとすると地方には我々がまだ見ぬ第二、第三の「羽生善治」や「藤井聡太」になりうる原石が眠っているかも知れません。

しかし、そんな彼らが日の目を見ずに人知れず消えていくとなるととても残念のような気がします。

今後10年、20年先の将棋界を担うべく地方出身者の躍進に期待です。

 

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